(一)[#「(一)」は縦中横]一本木の野原の、北のはづれに、少し小高く盛りあがった所がありました。
(一)[#「(一)」は縦中横]一本木の野原の、北のはづれに、少し小高く盛りあがった所がありました。
町も、野も、いたるところ、緑の葉につつまれているころでありました。
町も、野も、いたるところ、緑の葉につつまれているころでありました。
むかし、花のき村に、五人組の盗人がやって来ました。
むかし、花のき村に、五人組の盗人がやって来ました。
むかしむかし、あるところに、なに不自由なく、くらしている紳士がありました。
むかしむかし、あるところに、なに不自由なく、くらしている紳士がありました。
山の中の道のかたわらに、椿(つばき)の若木がありました。
山の中の道のかたわらに、椿(つばき)の若木がありました。
むかし、むかし、丹後の国水の江の浦に、浦島太郎というりょうしがありました。
むかし、むかし、丹後の国水の江の浦に、浦島太郎というりょうしがありました。
むかし、摂津国の難波という所に、夫婦の者が住んでおりました。
むかし、摂津国の難波という所に、夫婦の者が住んでおりました。
二月のある日、野中のさびしい道を、十二、三の少年と、皮のかばんをかかえた三十四、五の男の人とが...
二月のある日、野中のさびしい道を、十二、三の少年と、皮のかばんをかかえた三十四、五の男の人とが、同じ方へ歩いていった。
むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。
むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。
あるとき、三十疋(ぴき)のあまがえるが、一緒に面白く仕事をやって居りました。
あるとき、三十疋(ぴき)のあまがえるが、一緒に面白く仕事をやって居りました。
そのとき私は大へんひどく疲れていてたしか風と草穂との底に倒れていたのだとおもいます。
そのとき私は大へんひどく疲れていてたしか風と草穂との底に倒れていたのだとおもいます。
一本木の野原の、北のはずれに、少し小高く盛りあがった所がありました。
一本木の野原の、北のはずれに、少し小高く盛りあがった所がありました。
むかし昔、ある所に、お金持の商人がいて、三人のむすこと三人のむすめと、つごう六人のこどもをもっ...
むかし昔、ある所に、お金持の商人がいて、三人のむすこと三人のむすめと、つごう六人のこどもをもっていました。
そのとき西のぎらぎらのちぢれた雲のあいだから、夕陽は赤くななめに苔(こけ)の野原に注ぎ、すすき...
そのとき西のぎらぎらのちぢれた雲のあいだから、夕陽は赤くななめに苔(こけ)の野原に注ぎ、すすきはみんな白い火のようにゆれて光りました。
むかしむかし翁は山へ柴刈に、媼(ばば)は洗濯の河にて、拾いし桃実の裏より生れ出でたる桃太郎、猿...
むかしむかし翁は山へ柴刈に、媼(ばば)は洗濯の河にて、拾いし桃実の裏より生れ出でたる桃太郎、猿雉子犬を引率[#ルビの「いんぞつ」はママ]してこの鬼ヶ島に攻来り、累世の珍宝を分捕なし、勝矜らせて還せし事、この島末代までの恥辱なり、あわれ願わくは武勇勝れたる鬼のあれかし、其(その)力を藉(かり)てなりともこの遺恨霽(はら)さばやと、時の王鬼島中に触を下し、誰にても...
キッコの村の学校にはたまりがありませんでしたから雨がふるとみんなは教室で遊びました。
キッコの村の学校にはたまりがありませんでしたから雨がふるとみんなは教室で遊びました。
これはアメリカのアーネスト・トムソン・シートンという人が書いた物語で、文中『私』とあるのはシー...
これはアメリカのアーネスト・トムソン・シートンという人が書いた物語で、文中『私』とあるのはシートン氏のことです。
巨男とお母さんの住んでいたところはここからたいへん遠くのある森の中でした。
巨男とお母さんの住んでいたところはここからたいへん遠くのある森の中でした。
そのころ私は不思議なこころもちで、毎朝ぼんやりその山を眺めていたのです。
そのころ私は不思議なこころもちで、毎朝ぼんやりその山を眺めていたのです。
しょうねんたんていだんのなかで、いちばんからだが大きくて力の強い井上一郎くんに、小学校三年生の...
しょうねんたんていだんのなかで、いちばんからだが大きくて力の強い井上一郎くんに、小学校三年生のルミちゃんという、かわいい妹がありました。
画を好かぬ小供は先ず少ないとしてその中にも自分は小供の時、何よりも画が好きであった。
画を好かぬ小供は先ず少ないとしてその中にも自分は小供の時、何よりも画が好きであった。
前がきフョードル・クジミッチ・チェーチェニコフ――これがソログーブの本名である。
前がきフョードル・クジミッチ・チェーチェニコフ――これがソログーブの本名である。
八幡太郎義家から三代めの源氏の大将を六条判官為義といいました。
八幡太郎義家から三代めの源氏の大将を六条判官為義といいました。
これは、二千年も、もっとまえに、希臘が地中海ですっかり幅を利かせていた時代のお話です。
これは、二千年も、もっとまえに、希臘が地中海ですっかり幅を利かせていた時代のお話です。
劇をやるのは何のためだろう子供たちが集まって劇をするということは、楽しい遊びであると同時に、お...
劇をやるのは何のためだろう子供たちが集まって劇をするということは、楽しい遊びであると同時に、おたがいの勉強であるということを忘れないようにしたい。
燕(つばめ)という鳥は所をさだめず飛びまわる鳥で、暖かい所を見つけておひっこしをいたします。
燕(つばめ)という鳥は所をさだめず飛びまわる鳥で、暖かい所を見つけておひっこしをいたします。
崖下の道いつも通りなれた崖下を歩いていた青二だった。
崖下の道いつも通りなれた崖下を歩いていた青二だった。
夜になって、ふしぎな岩は、そっと動きはじめました。
夜になって、ふしぎな岩は、そっと動きはじめました。
いどむ仁王!「日本人の柔道なんて、あれは小人の蹴合いみたいなものさ。
いどむ仁王!「日本人の柔道なんて、あれは小人の蹴合いみたいなものさ。
品川の駅で、すぐ前の席へ、その無遠慮なお客さんが乗り込んで来ると、クルミさんは、すっかり元気を...
品川の駅で、すぐ前の席へ、その無遠慮なお客さんが乗り込んで来ると、クルミさんは、すっかり元気をなくしてしまった。
つめたいいじの悪い雲が、地べたにすれすれに垂れましたので、野はらは雪のあかりだか、日のあかりだ...
つめたいいじの悪い雲が、地べたにすれすれに垂れましたので、野はらは雪のあかりだか、日のあかりだか判らないようになりました。
それは古い沼で、川尻からつづいて蒼(あお)くどんよりとしていた上に、葦(あし)やよしがところど...
それは古い沼で、川尻からつづいて蒼(あお)くどんよりとしていた上に、葦(あし)やよしがところどころに暗いまでに繁っていました。
昔トゥロンというフランスのある町に、二人のかたわ者がいました。
昔トゥロンというフランスのある町に、二人のかたわ者がいました。
地図の作製どこの国でも、その国の全体の有様を知るのには、地図がつくられていなければなりませんが...
地図の作製どこの国でも、その国の全体の有様を知るのには、地図がつくられていなければなりませんが、正しい地図をつくるのには、すべての場処に出かけて行って土地の測量を正確に行わなければならないのは、言うまでもありません。
むかしむかし、あるところに、おかあさんのヤギがいました。
むかしむかし、あるところに、おかあさんのヤギがいました。
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