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日本映画の水準について

岸田国士
『日本映画の水準について』は青空文庫で公開されている岸田国士の短編作品。4,511文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数
30分以内   4,511 文字
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書き出し
映画愛好者の分布がはつきり二つに別れてをり、一つは西洋映画フアン、一つは日本映画フアンであり、その間に、ほとんど共通な分子がなく、強いて求めれば専門の研究家ぐらゐのものだといふ事実を、日本の映画当事者はなんとみてゐるか?勿論、西洋映画フアンが悉く教養ある階級であるとも云へず、日本映画フアンがすべて無知識階級であるとも断言はできかねるが、大体に於て、西洋映画を求める序に、日本映画で満足する人々よりも、映画に対する鑑賞眼が高いばかりでなく、西洋そのものに魅力を感じ、西洋の人物と国情...
初出
1937年   (「日本映画 第二巻第二号」1937(昭和12)年2月1日)
底本
「岸田國士全集23」岩波書店, 1990(平成2)年12月7日
表記
新字旧仮名
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