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30分以内で読める久生十蘭の短編作品

青空文庫で公開されている久生十蘭の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編21作品を、おすすめ人気順に表示しています。

(4,001〜12,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
1〜21件 / 全21件
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「九時二十分……」新橋のホームで、魚返光太郎が腕時計を見ながらつぶやいた。
進駐軍、厚木キャンプの近くにある、聖ジョセフ学院中学部の初年級の担任教諭が、受持の生徒のことで、地区の警察署から呼出しを受けた。
いつお帰りになって?昨夜?よかったわ、間にあって……ちょいと咲子さん、昨日、大阪から久能志貴子がやってきたの。
松久三十郎は人も知る春陽会の驥足である。
蘆田周平はサンルームのつづきの日向くさい絨氈の上に寝ころがり、去年の冬から床のうえに放りだしてあった絵葉書を拾いあげた。
出かける時間になったが、やすが来ない。
いつお帰りになって?……昨夜?よかったわ、間にあって……ちょいと咲子さん、昨日、大阪から久能志貴子がやってきたの。
正午のラジオニュースで、菱苅安夫は長男の安一郎が谷川岳で遭難したことを知った。
飯倉の西にあたる麻布勝手ヶ原は、太田道灌が江戸から兵を出すとき、いつもここで武者揃えをしたよし、風土記に見えている。
冬木が縁の日向に坐って、懐手でぼんやりしているところへ、俳友の冬亭がビールと葱をさげてきて、今日はツル菜鍋をやりますといった。
二時半に食堂部が終ると、外套置場と交換台に当番をおいてレジスターやルーム・メイドが食事に行く。
享保四年の秋、遠州新居の筒山船に船頭左太夫以下、楫取、水夫十二人が乗組んで南部へ米を運んだ帰り、十一月末、運賃材木を積んで宮古港を出帆、九十九里浜の沖合まで来たところで、にわかの時化に遭った。
出かけるはずの時間になったが、安は来ない。
第二次大戦がはじまった年の七月の午後、大電流部門の発送関係の器材の受渡しをするため、近くドイツに行くことになっていた大電工業の和田宇一郎が、会社の帰りに並木通りの「アラスカ」のバアへ寄ると、そこで思いがけなく豊川治兵衛に行きあった。
市ヶ谷加賀町から砂土原町のほうへおりる左内坂の途中に、木造建ての小さな骨董店がある。
川風「阿古十郎さん、まア、もうひとつ召しあがれ」「ごうせいに、とりもつの」「へへへ」「陽気のせいじゃあるまいな」「あいかわらず、悪い口だ。
秋が深くなって、朝晩、公園に白い霧がおりるようになった。
ある夏、阿曽祐吉という男が、新婚匆々の細君を携帯して、アルプスのシャモニーへ煙霞の旅としゃれたのはよかったが、合※(ごうきん)の夢もまだ浅い新妻が、ネヴェという質のわるい濡れ雪を踏みそくなって、底知れぬ氷河の割目に嚥みこまれてしまった。
魚釣談義神田小川町『川崎』という釣道具屋。
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