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児童書版

西園寺公の食道楽

北大路魯山人
『西園寺公の食道楽』は青空文庫で公開されている北大路魯山人の短編作品。2,879文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数
10分以内   2,879 文字
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書き出し
五月の大事変(注・昭和七年五月十五日、陸海軍将校ら首相官邸などを襲撃、犬養首相を射殺した、世に言う五・一五事件)直後、緊張しきっている帝都へ、興津の坐漁荘を出て乗り込まれた西園寺公の駿河台における警戒裡の日常嗜好の一端が、去る五月二十八日の「東京朝日新聞」紙上に、如上のような三段抜きの見出しの下に、「園公滞京中、駿河台付近の人々の不思議がったのは、園公邸から時折田舎めいた煙の立ち上る事で、これは老公が松薪でたいた飯でなければ口にせぬからで、また魚屋などへの注文もたひの目玉だけとか...
初出
底本
「魯山人味道」中公文庫、中央公論社, 1980(昭和55)年4月10日
表記
新字新仮名
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