ブンゴウサーチ
児童書版
TOP 佐藤春夫 短編(10分以内)

10分以内で読める佐藤春夫の短編作品

青空文庫で公開されている佐藤春夫の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編14作品を、おすすめ人気順に表示しています。

(2,001〜4,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
1〜14件 / 全14件
Tweet
作品名
著者
読了時間
人気
わたくしは老来、毎年少しづつ肥満して今はいつも十八貫以上、下着なども普通のものでは間に合はないが、こんな男一疋の体重になつたのは四十以後で、少年の頃は骨と皮ばかりの痩せつぽち、それでゐて頑健この上なし樫の木のやうなと云はれた体質で、五尺六寸に近い身長で体重は十二貫あるなしであつた。
芥川賞の季節になるといつも太宰治を思ひ出す。
僕は第一回以来の芥川賞詮考委員である。
これはただごちそうのお話にすぎないが、おめでたい記念号の読み物にふさはしくちよつと景気のいい題をつけて置かう。
探偵小説に興味がないこともないが、常に忙しいのと、生来の怠け癖とで読めもしないのをコツコツ洋書を読む根気もないので、十分の確信をもつて探偵小説の話ができる訳のものではない。
孤高の生涯に有終の美荷風先生の晩年の生活を、一種偏執狂的なものと見るか、それとも哲人の姿と見るかは人それぞれの眼によるが、そのさびしいような華やかな生涯が、逝く春の一夜人知れぬうちに忽然と終って、警察の眼には一個の変死体扱いされたのは世間並の眼には悲惨なものと見えるだろうと思うが、我々、偏奇館主人荷風先生の文学精神を知る者にとっては、裏長屋の庶民を愛した先生の信念を徹底させてその孤高の生涯に有終の美をなさせたものとして十字架に上ったキリスト並みに有難いものに思える。
朔太郎の名も作品も犀星と「感情」をやつてゐた当初から知らないではなかつたが特に注意するやうになつたのは、世間一般とともに彼の処女詩集「月に吠える」が出てからの事であつた。
老醜と云ふ言葉があるが、自分のむかしから最もきらいな言葉の一つである。
小泉八雲全集を読んで一番感心することは、この詩人が同時にえらい批評家だといふ一事である。
井伏鱒二君の文は虚実相半して自ら趣を成すものである。
白鳥先生はわたくしにとつても最も思ひ出の深い人である。
「ぼくはもう極楽行きは見合はせることにきめたよ」と或る時、芥川龍之介が、例のいたずらつぽい眼をかがやかしながら、わたくしに話しかけたことがあつた。
僕は去年の今ごろ、台湾の方へ旅行をした。
マークのついた作品は著作権が存続しています。 詳細は 青空文庫公式サイトの取り扱い基準 をご確認のうえ、取り扱いの際は十分注意してください。