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紀行文家の群れ ――田山花袋氏――

小島烏水
『紀行文家の群れ』は青空文庫で公開されている小島烏水の短編作品。975文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内   975 文字
人気
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書き出し
明治文壇には、紀行文家と称せられる一群の顔ぶれがあった。
初出
底本
「アルピニストの手記」平凡社ライブラリー、平凡社, 1996(平成8)年12月15日
表記
新字新仮名
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天竜川
小島烏水
山又山の上を、何日も偃松の中に寝て、カアキイ色の登山服には、松葉汁をなすり込んだ青い斑染が、消えずに残つてゐる、山を下りてから、飯田の町まで寂しい宿駅を、車の上で揺られて来たが、どこを見ても山が重なり合ひ、顔を出し、肩を寄せて、通せん坊をしてゐる、これから南の国まで歩くとすれば、高い峠、低い峠が、鋭角線を何本も併行させたり、乱れ打つたりして、疲れた足の邪魔をする。
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奥常念岳の絶巓に立つ記
小島烏水
泊まったのは、二の俣(また)の小舎である。
30分以内
霧の不二、月の不二
小島烏水
不二より瞰(み)るに、眼下に飜展せられたる凸版地図の如き平原の中白面の甲府を匝(め)ぐりて、毛ばだちたる皺(しわ)の波を畳み、その波頭に鋭峻の尖(とが)りを起てたるは、是れ言ふまでもなく金峰山、駒ヶ嶽、八ヶ嶽等の大嶽にして、高度いづれも一万尺に迫り、必ずしも我不二に下らざるが如し、不二は自らその高さを意識せざる謙徳の大君なり、裾野より近く不二を仰ぐに愈(いよい)よ低し、偉人と共に家庭居するものは、その那辺が大なるかを解する能はざるが如し。
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槍ヶ岳第三回登山
小島烏水
雨で閉じこめられた、赤沢小舎の一夜が明ける。
30分以内