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蘭学事始再版序

福沢諭吉
『蘭学事始再版序』は青空文庫で公開されている福沢諭吉の短編作品。1,377文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内   1,377 文字
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書き出し
蘭学事始の原稿は素より杉田家に存して一本を秘蔵せしに、安政二年江戸大地震の火災に焼失して、医友又門下生の中にも曾(かつ)て之(これ)を謄写せし者なく、千載の遺憾として唯不幸を嘆ずるのみなりしが、旧幕府の末年に神田孝平氏が府下本郷通を散歩の折節、偶ま聖堂裏の露店に最と古びたる写本のあるを認め、手に取りて見れば紛れもなき蘭学事始にして、然かも※斎(いさい)先生の親筆に係り、門人大槻磐水先生に贈りたるものなり。
初出
1890年   (「蘭學事始」林茂香、1890(明治23)年4月8日)
底本
「蘭学事始」岩波文庫、岩波書店, 1959(昭和34)年3月25日
表記
新字旧仮名
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