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児童書版

正岡子規
『犬』は青空文庫で公開されている正岡子規の短編作品。1,322文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内   1,322 文字
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書き出し
○長い長い話をつづめていうと、昔天竺に閼伽衛奴国という国があって、そこの王を和奴和奴王というた、この王もこの国の民も非常に犬を愛する風であったがその国に一人の男があって王の愛犬を殺すという騒ぎが起った、その罪でもってこの者は死刑に処せられたばかりでなく、次の世には粟散辺土の日本という島の信州という寒い国の犬と生れ変った、ところが信州は山国で肴(さかな)などという者はないので、この犬は姨捨山へ往て、山に捨てられたのを喰うて生きて居るというような浅ましい境涯であった、しかるに八十八人目の姨を喰...
初出
1900年   (「ホトトギス 第三巻第四号」1900(明治33)年1月10日)
底本
「飯待つ間」岩波文庫、岩波書店, 1985(昭和60)年3月18日
表記
新字新仮名 新字旧仮名
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