30分以内で読める青空文庫の短編児童文学作品（10ページ目）

ある村に、人のよいおじいさんがありました。

トゥロットのお家は貴族で、お父さまは海軍の士官ですが、今は遠方へ航海中で、トゥロットはお母ちやまや女中のジャンヌたちと一しよに、海岸の別荘でくらしてゐます。

むかしむかし、あるところに、王さまとお妃さまとがおりました。

むかし、ある所に大きな村がありました。

雪の降る日でした。

こい紫の、ちょうどなす色をした海の上を、赤い帯をたらし、髪の毛をふりみだしながら、気のくるった女が駈（か）けていくような、夏の雲を、こちらへきてからは、見られなくなったけれど、そのかわり、もっとやさしい女神が、もも色の長いたもとをうちふり、うちふり、子どもたちといっしょに鬼ごっこをしているような、なごやかな夕雲の姿を、このごろ毎日のごとく、街の上の空に、ながめるのであります。

ある日のことであります。

ある所にアア、サア、リイという三人の兄弟がありました。

トゥロットの別荘のうしろは、きれいな小さな砂浜になつてゐました。

北アメリカ大陸の北はずれ、北極海にのぞんだアラスカのお話です。

天下の勢力を一門にあつめて、いばっていた平家も、とうとう源氏のためにほろぼされて、安徳天皇を奉じて、壇ノ浦のもくずときえてからというもの、この壇ノ浦いったいには、いろいろのふしぎなことがおこり、奇怪なものが、あらわれるようになりました。

海に近く、昔の城跡がありました。

「絵を描きたくたって、絵の具がないんだからな。

（クリスマスのお話）ひろいひろい海にむかった、きゅうな海岸の上に、森があります。

廃工場の町少年たちは、遊び方に困っていたし、また遊ぶ場所もなかった。

人姉妹旅人法螺吹きの泥棒少年所森の近くの一軒家。

あるところに、牛を持っている百姓がありました。

むかし、あるとき、お金持のあきんどがありました。

むつは、何か村中が湧きかえるような事件を起してやりたくて寢ても覺めても色々なことを考えていました。

もうりい博士は、みなとの汽船会社から、こまりきつたかほをして、かへつて来ました。

お月様の中で、尾のない鳥が、金の輪をくうわえて、お、お、落ちますよ、お、お、あぶないよ。

毎年のように、遠いところから薬を売りにくる男がありました。

むかし、ある田舎の小さな町に、甚兵衛といういたって下手な人形使いがいました。

「い」とあなたがいうと「それから」と母様は仰言った。

御維新の少し前頃、北海道有珠のアイヌ部落にキクッタとチャラピタといふ二人の少年がゐました。

小さな芽小さな木の芽が土を破って、やっと二、三寸ばかりの丈に伸びました。

シンデレラを讃（たた）う神につながる心持つ世にも可憐なシンデレラ雨風つよくあたるとも心の花は散りもせず。

若者は、小さいときから、両親のもとを離れました。

かず子さんが、見せてくれた紅い貝は、なんという美しい色をしていたでしょう。

これまで塚原俊夫君の取り扱った事件の中には、ずいぶん複雑なものもありましたし、また、きわめて簡単なものもありました。

みんなは、なにかすてきに、おもしろいことがないかと、思っているのです。

それは、ここからは見えないところです。

父親は、遠い街に住んでいる息子が、どんな暮らしをしているかと思いました。

丘のふもとの、うつくしい平和な村に、ハンスという、詩人が住んでいました。

上光一は、かぶとむしを捕ろうと思って、長いさおを持って、神社の境内にある、かしわの木の下へいってみました。

流沙の南の、楊（やなぎ）で囲まれた小さな泉で、私は、いった麦粉を水にといて、昼の食事をしておりました。

むかしむかし大昔、今から二千年も前のこと、一人の金持ちがあって、美くしい、気立の善い、おかみさんを持って居ました。

はてもない雪の野原を、二頭だてのそりが一だい、のろ／＼と動いてゐました。

「来た来た！」「やあ、来たぞ来たぞ！」「汽車だ汽車だ！」「みんな用意をしろツ！この汽車には張作霖が乗つてるんだぞツ！」子供たちは線路の中に躍り上りました。

むかしむかし、ひとりの男のひとがいました。

清作は、さあ日暮れだぞ、日暮れだぞと云（い）いながら、稗（ひえ）の根もとにせっせと土をかけていました。

わたしは尋常科の四年を卒業するまで、北海道におりました。

清作は、さあ日暮れだぞ、日暮れだぞと云（い）ひながら、稗（ひえ）の根もとにせつせと土をかけてゐました。

村からすこし離れた、山のふもとに達吉の家はありました。

稀（たま）に田舎に来ると実に好いなあと思う。

四人が川のふちまできたとき、いままでだまってついてくるようなふうだった薬屋の子の音次郎君が、ポケットから大きなかきをひとつとり出して、こういった。

北の国も真夏のころは花よめのようなよそおいをこらして、大地は喜びに満ち、小川は走り、牧場の花はまっすぐに延び、小鳥は歌いさえずります。

三月八日お父さんが、夕方村会からかえって来て、こうおっしゃった。

プロレタリアの少年少女へ貧しい子供たちよ。

博士捜索隊の出発明治四十年十月十日の東京新聞は、いずれを見てもまず読者の目を惹いたのは、一号活字で「恋の競争飛行船の月界探検」と表題をだし、本文にも二号沢山の次のごとき、空前の記事であった。