30分以内で読める青空文庫の短編児童文学作品（6ページ目）

（この話をした人は、べつに文章や、歌を作らないが、詩人でありました。

ある日のこと、こまどりが枝に止まって、いい声で鳴いていました。

ある後家さんに、ふたりのむすめがありました。

正坊のおじいさんは、有名な船乗りでした。

西蔵は世界の屋根といはれてゐるほどで、国全体が高い山々の連りだ。

毎日雨が降りつづくと、いつになったら、晴れるだろうと、もどかしく思うことがあります。

村へ石油を売りにくる男がありました。

ある港町の、港と停車場との間の、にぎやかな街路に、市郎の店はありました。

公園の中の子供プールには、朝八時ごろから、もう泳ぎがはじまつてゐました。

うしろに山をひかえ前に広々とした平野をひかえてる、低いなだらかな丘の上に、小さな村がありました。

もう春もいつしか過ぎて夏の初めとなって、木々の青葉がそよそよと吹く風に揺れて、何とのう恍惚（うっとり）とする日である。

ノラにおくるものがたりこれはおはなしです――つまりはきたりすのしっぽのはなしで、そのこのなまえはナトキンといいました。

田舎のおばあさんから、送ってきたりんごがもう二つになってしまいました。

古い、小形の汽船に乗って、海の上をどこということなく、東に、西に、さすらいながら、珍しい石や、貝がらなどを探していた父子の二人がありました。

暑い暑い、どんな色の白い人でも、三日もおれば直ぐ黒ん坊になる程暑い南洋の島々には椰子蟹がおります。

みなさん神社の神官がお祭の時などにかぶつてゐる帽子をご存じでせう。

留吉は稲田の畦（あぜ）に腰かけて遠い山を見ていました。

ある大都会の大通りの下の下水道に、悪魔が一匹住んでいました。

未開な小さな村がありました。

コーカサスに、一匹の大きな禿鷹（はげたか）がいました。

三郎はどこからか、一ぴきのかわいらしい小犬をもらってきました。

はるか、北の方の国にあった、不思議な話であります。

土曜日の晩でありました。

むかし、ある山裾に、小さな村がありました。

むかし越後国松の山家の片田舎に、おとうさんとおかあさんと娘と、おやこ三人住んでいるうちがありました。

隣家の秀夫くんのお父さんは、お役所の休み日に、外へ出て子供たちといっしょにたこを上げて、愉快そうだったのです。

娘は毎日山へゆきました。

江戸時代の医学自然科学のいろいろな部門がすべてそうであったように、医学もまた我が国でだんだんに発達して来たのは明治以後のことでありますが、しかしそうなるまでにはやはり江戸時代の終り頃に多くの蘭学者たちによって西洋の医学がさかんに輸入されたことを見のがしてはならないのです。

人というものは、一つのことをじっと考えていると、ほかのことはわすれるものだし、また、どんな場合でも、考えることの自由を、もつものです。

それは、ずっと、いまから遠い昔のことであります。

むかし印度のある国に、一人の王子がありました。

昔の人は、月日を流れる水にたとえましたが、まことに、ひとときもとどまることなく、いずくへか去ってしまうものです。

紀州の山奥に、狸山といふ高い山がありました。

ある夏、大変なひでりがしました。

おかあさんは、ぼくに向かって、よくこういわれました。

万は正直な、うらおもてのない人間として、村の人々から愛されていました。

「煙山にエレッキのやなぎの木があるよ。

正吉は、まだお母さんが、ほんとうに死んでしまわれたとは、どうしても信じることができませんでした。

子ねこは、彼が生まれる前の、母ねこの生活を知ることはできなかったけれど、物心がつくと宿なしの身であって、方々を追われ、人間からいじめつづけられたのでした。

伯爵の別荘流星の飛ぶのを見るのは、余り気味の好いものでは無い、シーンとした真夜中頃、青い光がスーと天空から落ちて来る有様は、恰（あたか）も人魂でも飛んで来たよう、それが眼に入った瞬間は、誰でもハッと思い、流星の落ちたと覚しき淋（さび）しき場所へは、余程の勇士でも、何うも恐ろしくて行き兼ねると云（い）う事だ。

夜、子守子のバルカは、きゝとれないくらゐの、ひくいこゑで、子守歌をうたひながら、赤ん坊のねてゐるゆり籠をゆすぶつてゐました。

そこは、熱い国でありました。

あるところに、まことにやさしい女がありました。

長吉は学校の課目の中で、いちばん算術の成績が悪かったので、この時間にはよく先生からしかられました。

弟妹の多い、貧しい家に育ったお竹は、大きくなると、よそに出て働かなければなりませんでした。

毎日のように、村の方から、町へ出ていく乞食がありました。

むかし源氏と平家が戦争をして、お互いに勝ったり負けたりしていた時のことでした。

村むらを興行して歩くサーカス団がありました。

昔、紀州の山奥に、与兵衛といふ正直な猟夫がありました。

おさくは、貧しい家に生まれましたから、小学校を卒業すると、すぐに、奉公に出なければなりませんでした。