ツキヨノマツナミキノミチデ一リノサムライガ、ウシロカラハシツテキタカラノカゴニノセテモラヒマシタ。
ツキヨノマツナミキノミチデ一リノサムライガ、ウシロカラハシツテキタカラノカゴニノセテモラヒマシタ。
日曜日のことでした、雄二の兄と兄の友達が鶴小屋の前で、鶴をスケッチしていました、雄二はそれを側...
日曜日のことでした、雄二の兄と兄の友達が鶴小屋の前で、鶴をスケッチしていました、雄二はそれを側で眺めながら、ひとりでこんなことを考えました……何んだい、僕だって描けますよ、鶴だって、犬だって、山の絵だって、駅だって、街の絵だって、みんな描けます、僕の眼にちゃんと見えるものなら、それをそのとおり描けばいいんだから、だからなんだって描けますよ、眼に見えないものだって、美しい美しい天国の絵だって、それもそのうち描けますよ雄二はだんだん素晴らしい気持になっていましたが、ふと何だか心配に...
日が暮れて子供達が寝床へゆく時間になったのに、幹子は寝るのがいやだと言って、お母様を困らせました。
日が暮れて子供達が寝床へゆく時間になったのに、幹子は寝るのがいやだと言って、お母様を困らせました。
一匹の斑猫が人間の真似をして梅の木にのぼって花を嗅いでみました。
一匹の斑猫が人間の真似をして梅の木にのぼって花を嗅いでみました。
ヤワラカイクサガミドリノモウフノヤウニハヱテヰルヒロツパニタクサンノヒツジガメイメイトナキナガ...
ヤワラカイクサガミドリノモウフノヤウニハヱテヰルヒロツパニタクサンノヒツジガメイメイトナキナガラアソンデヰマシタ。
太郎さんはしじゅう寝ぼけてしくじるので、口惜しくてたまりません。
太郎さんはしじゅう寝ぼけてしくじるので、口惜しくてたまりません。
あるところにお猫さんとそのおかみさんがありました。
あるところにお猫さんとそのおかみさんがありました。
山のなかに、猿や鹿や狼(おおかみ)や狐(きつね)などがいっしょにすんでおりました。
山のなかに、猿や鹿や狼(おおかみ)や狐(きつね)などがいっしょにすんでおりました。
ある秋の一日、一匹の威張り屋のライオンが森の中で、お昼寝をしてゐる間に、大切な、日頃自慢のあご...
ある秋の一日、一匹の威張り屋のライオンが森の中で、お昼寝をしてゐる間に、大切な、日頃自慢のあごひげを、誰にとられたのか、それとも抜け落ちてしまつたのか、とにかく起きて、のどがかわいたので、水をのみに、ふら/\と川の方へ行く途中で熊に会ひますと熊は、ライオンをよく知つてゐるのに挨拶をしないので「熊君、なぜ、挨拶をしない?失敬じやないか」といつた時に熊は、やつと気がついて「やあ、ライオン様でございましたか、昨日まで、お見受け致してゐた、あなたのあごひげがないので、ついお見そ...
母ちょうは子ちょうにむかって、「日が山に入りかけたら、お家へ帰ってこなければいけません。
母ちょうは子ちょうにむかって、「日が山に入りかけたら、お家へ帰ってこなければいけません。
大キナデンデン蟲(ムシ)ノセナカニウマレタバカリノ小サナデンデン蟲(ムシ)ガノツテヰマシタ。
大キナデンデン蟲(ムシ)ノセナカニウマレタバカリノ小サナデンデン蟲(ムシ)ガノツテヰマシタ。
これはせんせいが一年生にしてくださつたおはなしです。
これはせんせいが一年生にしてくださつたおはなしです。
春ニナツタノデ、アヒルサンノオ母サンハ、アヒルサンニ洋服ヲカツテヤリタイトオモヒマシタ。
春ニナツタノデ、アヒルサンノオ母サンハ、アヒルサンニ洋服ヲカツテヤリタイトオモヒマシタ。
あるところに大変そそつかしい本屋さんがありました。
あるところに大変そそつかしい本屋さんがありました。
お姫さまは朝から、大変ごきげんがわるうございました。
お姫さまは朝から、大変ごきげんがわるうございました。
むかし、一人の旅人が、科野の国に旅して、野路を踏みたがへ、犀川べりへ出ました。
むかし、一人の旅人が、科野の国に旅して、野路を踏みたがへ、犀川べりへ出ました。
あひるさんは鳥は鳥でも羽が短いのでとぶことが出来ません。
あひるさんは鳥は鳥でも羽が短いのでとぶことが出来ません。
裏の山から出て、私の村の中ほどをよこぎつて、湖水へ流れこむ川を、千本木川といひました。
裏の山から出て、私の村の中ほどをよこぎつて、湖水へ流れこむ川を、千本木川といひました。
何でもかでも他人の真似をしたがるあひるさんがありました。
何でもかでも他人の真似をしたがるあひるさんがありました。
一月一日学校から帰ると、お父さんが、「今年から、おまえが、年始におまわりなさい。
一月一日学校から帰ると、お父さんが、「今年から、おまえが、年始におまわりなさい。
大きい森のむかふから、ブルブルブルと小さい音が響いて来ました。
大きい森のむかふから、ブルブルブルと小さい音が響いて来ました。
昔ある処に力の強い、何でも上手の男が二人おりました。
昔ある処に力の強い、何でも上手の男が二人おりました。
タキクンノオトウサンハ一ネンダンシノウケモチデシタ。
タキクンノオトウサンハ一ネンダンシノウケモチデシタ。
タイヘントシトツタオバアサンネコガ、オヒルコロニナツテメヲサマシテ、ベツドノウヘヘオキアガリマシタ。
タイヘントシトツタオバアサンネコガ、オヒルコロニナツテメヲサマシテ、ベツドノウヘヘオキアガリマシタ。
いちばん下の勇ちゃんには、よくおなかをいためるので、なるべく果物はたべさせないようにしてありま...
いちばん下の勇ちゃんには、よくおなかをいためるので、なるべく果物はたべさせないようにしてありましたから、ほかの兄さんや、姉さんたちが、果物をたべるときには、勇ちゃんの遊びに出て、いないときとか、また夜になって、勇ちゃんが寝てしまってから、こっそりとたべることにしていました。
人参サントジヤガイモサンハ大ソウ仲ノヨイオ友達ダツタノデスケレド、ヒヨツトシタ事カラケンクワシ...
人参サントジヤガイモサンハ大ソウ仲ノヨイオ友達ダツタノデスケレド、ヒヨツトシタ事カラケンクワシテ、オタガヒニ、モウ一生口ナンゾキイテヤラナイゾト決心シマシタ。
駅前の広場で、二人の女はとなりあって、その日の新聞を、ゆき来の人に売っていました。
駅前の広場で、二人の女はとなりあって、その日の新聞を、ゆき来の人に売っていました。
はじめて世に出る童話集なので、心のなかでひやひやしてゐます。
はじめて世に出る童話集なので、心のなかでひやひやしてゐます。
アルオヒヤクシヨウヤノウラニハニアヒルヤ、ガチヨウヤ、モルモツトヤ、ウサギヤ、イタチナドガスン...
アルオヒヤクシヨウヤノウラニハニアヒルヤ、ガチヨウヤ、モルモツトヤ、ウサギヤ、イタチナドガスンデヲリマシタ。
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