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10分以内で読める木暮理太郎の短編作品

青空文庫で公開されている木暮理太郎の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編11作品を、おすすめ人気順に表示しています。

(2,001〜4,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
1〜11件 / 全11件
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秩父山塊の金峰山は、私の古い山旅の朧げな記憶の中では、比較的はっきりしている方である。
大田蜀山人の『半日閑話』の中に「信州浅間岳下奇談」と題して次の記事が出ている。
『嘉陵紀行』は徳川幕府の頃、三卿の一であった清水家の用人村尾正靖の著である。
当初、山を愛好する一部の人々の間にのみ行われていた登山が、一般世間からは物ずきの骨頂と蔑視されながらも、勇敢に口や筆で夫等の人々が宣伝につとめた努力は報いられて、次第に同好者を獲得することに成功し、後年の隆盛を想わせる曙光にも似た明るい前途を約束し得るに至ったことは、誠に愉快なことであった。
八ヶ峰というのは、鹿島槍ヶ岳と五竜岳との間にある山稜の一大断裂に名付けられた称呼であって、峰とは呼ばれているが実は隆起した地点ではない。
秩父の数多い山の中で、高さに於ても姿に於ても、金峰山は一際すぐれて群を抜いている。
尾瀬の記事は既に書き尽されてあるから、この上の剰筆は真に蛇足であるに過ぎないが、敢て二、三の見聞をここに載せることにした。
大井川奥の田代から入って三伏峠まで、十数日に亙(わた)る南アルプスの縦走を企てたことがある。
古図を閲覧するに当りて何人も抱く可き疑問は、其(その)図が輯製の当時既に知られたる事実を、果して如何程まで広く採録せりや否やといえることなる可し。
筑摩山脈の武石峠が日本アルプス殊に北アルプスの好展望地であることは、『山岳』五年三号の附録中村清太郎君筆の「冬季信州武石峠より望める日本アルプス略図」に依って世に紹介されてから、山岳の展望に趣味を持つ程の人で知らぬ者は無い位有名になった。
都大路に木枯が音ずれて、街路樹の梢が日に増しあらわになりまさる頃になると、濁りがちな空の色も流石に冴えて、武蔵野をめぐる山々の姿が、市中からも鮮に望まれる日が多くなる。
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