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長塚節
短編(10分以内)
10分以内で読める長塚節の短編作品
青空文庫で公開されている長塚節の作品の中で、おおよその読了目安時間が「10分以内」の短編12作品を、おすすめ人気順に表示しています。
(2,001〜4,000文字の作品を対象としています。読了時間は「400字/分」の読書スピードで計算した場合の目安です)
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書き出し
白甜瓜
長塚節
10分以内
2,179 文字
石の卷を出て大きな街道を行くと暫くして松林へかゝる。
白甜瓜
長塚節
10分以内
石の卷を出て大きな街道を行くと暫くして松林へかゝる。
知己の第一人
(1913年)
長塚節
10分以内
2,431 文字
私が伊藤君に會つたのは、丁度明治三十三年の四月の一日でした。
知己の第一人
長塚節
10分以内
私が伊藤君に會つたのは、丁度明治三十三年の四月の一日でした。
栗毛虫
長塚節
10分以内
2,511 文字
風邪でも引いたかといふ鹽梅に頭がはつきりしないので一旦目は醒めたがまた寢込んでしまつた、恐らく...
栗毛虫
長塚節
10分以内
風邪でも引いたかといふ鹽梅に頭がはつきりしないので一旦目は醒めたがまた寢込んでしまつた、恐らく眠りも不足であつたのらしい、みんなはもう野らへ出たのであらう家の内はまことにひツそりして居る、霖雨つゞきの空は依然として曇つて居るが、いつもよりは稍明るいのであるから一日は降らないかも知れぬと思ひながらぼんやりと眺めて居つた、「サブリだもの屹度後には雨だよ、どんな旱でも今日明日と降らなかつたことは無いのだからと母はいつた、そんなことも有るものか知らんと自分は只聞き流し...
佐渡が島
波の上
(1966年)
長塚節
10分以内
2,614 文字
汽船はざぶ/\と濁水を蹴つて徐ろにくだる。
佐渡が島
波の上
長塚節
10分以内
汽船はざぶ/\と濁水を蹴つて徐ろにくだる。
我が庭
長塚節
10分以内
2,714 文字
鬱陶しく曇つた春雨の空がいつもの如く井戸流しで冷水浴をしてしはらくするうちに禿げてしまつた、朝...
我が庭
長塚節
10分以内
鬱陶しく曇つた春雨の空がいつもの如く井戸流しで冷水浴をしてしはらくするうちに禿げてしまつた、朝のうちに椚眞木の受取渡しをして來たらよからうと母が言ふことであつたが少し用があるから行かれぬとたゞ(ママ)をいふ、用といふのは外でもない、ホトトギスに庭園を寫生せよといふ題が出て居るので自分のやうな拙劣な手で寫生も恐ろしい譯ではあるがこれも稽古だやつて見やうと思ひついたので野らや林へ出やうとは思ひもよらぬのである、庭のことゝ言へばつひこの二日の日記にもこんなことがある……宵に春雨が...
長塚節句集
長塚節
10分以内
2,807 文字
俳句白菜や間引き/\て暮るゝ秋七年の約を果すや暮の秋散りぬべき卿の秋の毛虫かな花煙草葉を掻く人...
長塚節句集
長塚節
10分以内
俳句白菜や間引き/\て暮るゝ秋七年の約を果すや暮の秋散りぬべき卿の秋の毛虫かな花煙草葉を掻く人のあからさま藁灰に莚掛けたり秋の雨豆引いて莠はのこる秋の風わかさぎの霞が浦や秋の風佐渡について母への状や秋の風蓼の穗に四五日降つて秋の水此村に高音の目白捉へけり鳴きもせで百舌鳥の尾動く梢かな柿くふや安達が原の百姓家柿赤き梢を蛇のわたりけり...
写生断片
(1909年)
長塚節
10分以内
3,265 文字
余は天然を酷愛す。
写生断片
長塚節
10分以内
余は天然を酷愛す。
竹の里人〔二〕
(1904年)
長塚節
10分以内
3,270 文字
○「歌よみに與ふる書」といふのは十回にわたつたのであつたが、自分にはいかにも愉快でたまらないの...
竹の里人〔二〕
長塚節
10分以内
○「歌よみに與ふる書」といふのは十回にわたつたのであつたが、自分にはいかにも愉快でたまらないので丁寧に切り拔いておいて頻りに人にも見せびらかした。
竹の里人〔三〕
(1904年)
長塚節
10分以内
3,599 文字
○一日を隔てた三十日に二回目の訪問をした。
竹の里人〔三〕
長塚節
10分以内
○一日を隔てた三十日に二回目の訪問をした。
月見の夕
(1903年)
長塚節
10分以内
3,883 文字
うちからの出が非常に遲かツたものだから、そこ/\に用は足したが、知合の店先で「イヤ今夜は冴えま...
月見の夕
長塚節
10分以内
うちからの出が非常に遲かツたものだから、そこ/\に用は足したが、知合の店先で「イヤ今夜は冴えましようぜこれでは、けさからの鹽梅ではどうも六かしいと思つてましたが、まあこれぢや麥がとれましよう、十五夜が冴えりやあ麥は大丈夫とれるといふんですから、どうかさうしたいものでなどゝいふ主人の話を聞いたりして居たので、水海道を出たのは五時過ぎになツてしまつた、尻を十分にまくし揚げてせツせと歩るく、落ちかけた日が斜に照しかけるので、自分のかげはひよろ/\とした尖つた頭になツて、野菊の花や蓼の...
土浦の川口
(1904年)
長塚節
10分以内
3,924 文字
冬とはいふものゝまだ霜の下りるのも稀な十一月の十八日、土浦へついたのはその夕方であつた、狹苦し...
土浦の川口
長塚節
10分以内
冬とはいふものゝまだ霜の下りるのも稀な十一月の十八日、土浦へついたのはその夕方であつた、狹苦しい間口でワカサギの串を裂いて居る爺はあるが、いつもの如く火を煽つてはワカサギを燒いて居るものは一人も見えないので物足らず淋しい川口を一廻りして、舟を泛べるのに便利のよさゝうな家をと思つて見掛けも見憎くゝない三階作りの宿屋へ腰を卸した、導かれて通つたのは三階ではなくて、風呂と便所との脇を行止まりの曲つた中二階のどん底である、なまめいた女が代り/\に出て來る、風呂から上つて窓に吹き込む風に吹かれつゝ...
竹の里人〔一〕
(1903年)
長塚節
10分以内
3,984 文字
○先生と自分との間柄は漸く三十三年からのことで極めてあつけないことであつた。
竹の里人〔一〕
長塚節
10分以内
○先生と自分との間柄は漸く三十三年からのことで極めてあつけないことであつた。
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