小さい卵のなかにゐるかあいゝ坊やよでゝおいで、みんなはおまえを待つてゐる。
小さい卵のなかにゐるかあいゝ坊やよでゝおいで、みんなはおまえを待つてゐる。
アルアサ王サマハ、石ノカベニ一ピキノカタツムリヲミツケマシタ。
アルアサ王サマハ、石ノカベニ一ピキノカタツムリヲミツケマシタ。
オヂイサンハイナカニヒトリボツチデクラシテヰマシタ。
オヂイサンハイナカニヒトリボツチデクラシテヰマシタ。
靴屋のこぞう、兵助が、はじめていっそくの靴をつくりました。
靴屋のこぞう、兵助が、はじめていっそくの靴をつくりました。
五ニンノサムライガタビヲシテアルヒヤマミチヲトホリカヽルト、木ノ下ニ一ピキノサルガヰマシタ。
五ニンノサムライガタビヲシテアルヒヤマミチヲトホリカヽルト、木ノ下ニ一ピキノサルガヰマシタ。
やまでらのおしょうさんがびょうきになりましたので、かわりにこぞうさんがだんかへおきょうをよみに...
やまでらのおしょうさんがびょうきになりましたので、かわりにこぞうさんがだんかへおきょうをよみにいきました。
フユノサムイサムイヨフケ、ヒユーンヒユーントコガラシノフクオソラノ上ノハウデ三ツナランダコドモ...
フユノサムイサムイヨフケ、ヒユーンヒユーントコガラシノフクオソラノ上ノハウデ三ツナランダコドモノホシガ、ケンクワヲシマシタ。
たけのこははじめじびたのしたにいて、あっちこっちへくぐっていくものであります。
たけのこははじめじびたのしたにいて、あっちこっちへくぐっていくものであります。
タケノコハハジメヂビタノシタニヰテ、アツチコツチヘクグツテイクモノデアリマス。
タケノコハハジメヂビタノシタニヰテ、アツチコツチヘクグツテイクモノデアリマス。
ヲンナノコガイケノフチカラミズノナカヲノゾイテヲリマシタ。
ヲンナノコガイケノフチカラミズノナカヲノゾイテヲリマシタ。
ムラヤクバノマヘノヒロツパニフルボケタバシヤガアリマシタ。
ムラヤクバノマヘノヒロツパニフルボケタバシヤガアリマシタ。
ミチコサンガ、コトリヤノマヘマデクルト、シラナイオバサンガ、ウバグルマノナカノニモツヲナホシテ...
ミチコサンガ、コトリヤノマヘマデクルト、シラナイオバサンガ、ウバグルマノナカノニモツヲナホシテヰマシタ。
わたしが子どもだったじぶん、わたしの家は、山のふもとの小さな村にありました。
わたしが子どもだったじぶん、わたしの家は、山のふもとの小さな村にありました。
ツキヨノマツナミキノミチデ一リノサムライガ、ウシロカラハシツテキタカラノカゴニノセテモラヒマシタ。
ツキヨノマツナミキノミチデ一リノサムライガ、ウシロカラハシツテキタカラノカゴニノセテモラヒマシタ。
ヤワラカイクサガミドリノモウフノヤウニハヱテヰルヒロツパニタクサンノヒツジガメイメイトナキナガ...
ヤワラカイクサガミドリノモウフノヤウニハヱテヰルヒロツパニタクサンノヒツジガメイメイトナキナガラアソンデヰマシタ。
山のなかに、猿や鹿や狼(おおかみ)や狐(きつね)などがいっしょにすんでおりました。
山のなかに、猿や鹿や狼(おおかみ)や狐(きつね)などがいっしょにすんでおりました。
大キナデンデン蟲(ムシ)ノセナカニウマレタバカリノ小サナデンデン蟲(ムシ)ガノツテヰマシタ。
大キナデンデン蟲(ムシ)ノセナカニウマレタバカリノ小サナデンデン蟲(ムシ)ガノツテヰマシタ。
仔牛がある日お父さん牛とお母さん牛のところへいつて、「父ちやん母ちやん、あたい體の中がむぢゆむ...
仔牛がある日お父さん牛とお母さん牛のところへいつて、「父ちやん母ちやん、あたい體の中がむぢゆむぢゆすんの。
タキクンノオトウサンハ一ネンダンシノウケモチデシタ。
タキクンノオトウサンハ一ネンダンシノウケモチデシタ。
はじめて世に出る童話集なので、心のなかでひやひやしてゐます。
はじめて世に出る童話集なので、心のなかでひやひやしてゐます。
アルオヒヤクシヨウヤノウラニハニアヒルヤ、ガチヨウヤ、モルモツトヤ、ウサギヤ、イタチナドガスン...
アルオヒヤクシヨウヤノウラニハニアヒルヤ、ガチヨウヤ、モルモツトヤ、ウサギヤ、イタチナドガスンデヲリマシタ。
マチカドデフウセンウリノヂイサンガフウセンヲウツテヰマシタ。
マチカドデフウセンウリノヂイサンガフウセンヲウツテヰマシタ。
蟹(かに)がいろいろ考えたあげく、とこやをはじめました。
蟹(かに)がいろいろ考えたあげく、とこやをはじめました。
お母さんになつた小鳥が木の上の巣の中で卵をあたためてをりました。
お母さんになつた小鳥が木の上の巣の中で卵をあたためてをりました。
五年間に通過して來た道、それは今考へたつてわからない。
五年間に通過して來た道、それは今考へたつてわからない。
放送局がラジオ小説を募集するとき次のような条件をつける。
放送局がラジオ小説を募集するとき次のような条件をつける。
東京のさる專門學校の生徒である草野金太郎は、春休みで故郷の町に歸(き)省してゐたが、春休みも終...
東京のさる專門學校の生徒である草野金太郎は、春休みで故郷の町に歸(き)省してゐたが、春休みも終つたので、あと二時間もするとまた一人で東京にたつのである。
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