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林芙美子の全作品(2ページ目)

青空文庫で公開されている林芙美子の全作品69篇を、おすすめ人気順で表示しています。

51〜69件 / 全69件
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あまり暑いので、津田は洗面所へ顏を洗ひに行つた。
何時ものやうに歸つて來ると、跫音をしのばせて梯子段へ足さぐりで行つたが、梯子段の下の暗がりで、良人の堂助が矢庭に懷中電燈をとぼした。
長い夏休みを終えて、東京へ帰つた谷村さんは、郊外の下宿を引き上げると、学校に近い街裏に下宿を見つけて越しました。
一信思ひたつた旅ながら船出した咋夜から今朝にかけて、風雨激しく、まぢかく大島の火の山が見えてゐながら上陸が仲々困難でした。
それだからと云(い)って、僕は彼女をこましゃくれた女だとは思いたくなかった。
女中にきいてみると、こゝでは朝御飯しか出せないと云ふことで、ふじ子はがつかりしてしまつた。
何をそんなに腹をたててゐるのかわからなかつた。
いつものやうに、ハンカチーフ一枚で朝湯に飛び込んだ。
空は暗く曇って、囂々(ごうごう)と風が吹いていた。
鹿兒島で、私たちは、四日も船便を待つた。
ミツシヱルは魚ばかり食べたがる女であつた。
もう、いゝかげん退屈しきつて、女達は雀をどりの唄をうたつてゐた。
わかればなしが持ちあがるのも、すべてはゆきなりの事だと、芯から声をあげて、嘉吉もなか子もあはあはあはと笑ひあつたのだが、嘉吉の心の中には、ゆきなりとは云ひぢよう、ゆきなりの事だと云ひきれないものがあつたし、なか子の心のうちには、これからひとり者になつてゆく淋しさを愉しんでゐるふうな、そんな吻つとしたところがあつた。
自あゝ二十五の女心の痛みかな!細々と海の色透きて見ゆる黍畑に立ちたり二十五の女は玉蜀黍よ玉蜀黍!かくばかり胸の痛むかな廿五の女は海を眺めて只呆然となり果てぬ。
芝居が閉ねて劇場を出ると、もんは如何にも吻つとしたやうに暗い街を歩いた。
大寒の盛りだといふのに、一向雪の降る氣配もなく、この二三日はびしやびしやと霙のやうな雨ばかり降つてゐた。
閻魔蟋蟀が二匹、重なるようにして這いまわっている。
僕はおとうさんが好きです。
橋の上も、河添ひの道も、群集が犇めきあつてゐる。
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