ブンゴウサーチ
児童書版

絶望の足

萩原朔太郎
『絶望の足』は青空文庫で公開されている萩原朔太郎の短編作品。364文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内   364 文字
人気
  -- PV
書き出し
魚のやうに空氣をもとめて、よつぱらつて町をあるいてゐる私の足です、東京市中の掘割から浮びあがるところの足です、さびしき足、さびしき足、よろよろと道に倒れる人足の足、それよりももつと甚だしくよごれた絶望の足、あらゆるものをうしなひ、あらゆる幸福のまぼろしをたづねて、東京市中を徘徊するよひどれの足、よごれはてたる病氣の足、さびしい人格の足、ひとりものの異性に飢ゑたる足、よつぱらつて堀ばたをあ...
初出
底本
「萩原朔太郎全集 第三卷」筑摩書房, 1977(昭和52)年5月30日
表記
旧字旧仮名
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。